宮城谷昌光の「奇貨居くべし」を読んでみたよ。
最近コウラン伝という中国ドラマを見ていて、
これが始皇帝のお母さんの話なのです。
呂不韋も主人公格で出てきます。
これを見ていて、ふと呂不韋がどういう人だったのかと
気になりまして、放送開始時には図書館で借り出されていたものが
戻っていたのを借りました。
宮城谷昌光の作品らしく、悪評もそこそこある呂不韋が、
聖人のような人になっています。
作者は古代中国人に夢を見すぎてるような・・・。
いつものことだけどね。
趙に来るまでには、既に呂不韋は商売人として
大きな成功を収めているので、あえて奇貨を
入手する必要もなかったようなのですが、
全ての人を幸せにしたい、という願望から、
大博打を打ったようなのですね。
最後は始皇帝に追放されちゃうので、
成功かどうかは微妙なところですが、
呂氏春秋を編纂するなど、文化事業も行い、
始皇帝が天下統一する基礎を作ったので、
商人という枠にはまらない、非常に大きな
スケールの人物だったことは疑いようがありません。
何もない時代から、新しいものをどんどん入れて
発展させたあたりは、渋沢栄一なんかも重なります。
呂不韋が始皇帝とうまく協力できていたら、
秦はすぐに崩壊したりしなかっただろうな。